2016年11月19日

長距離乗り継ぎの旅(11月6日その1)

あけて11月6日、いよいよ長距離の乗り継ぎが始まる。

早朝に目覚め、まだ朝市が準備を始めている頃に函館駅に到着。新函館北斗へ向かう「はこだてライナー」に乗車した。車両は、最近新千歳空港から札幌に向かう快速「エアポート」の新型車両と同じもので、車内はロングシート、北海道の冬対策として、ドア付近に強力なエアカーテンが装備されており、これで仕切られたデッキが不要になっている。

列車は定刻に函館駅を出発。新幹線開業とともに電化された区間を北へ進む。車内では「ドアはボタンを押して開けて下さい」、「新幹線は全席指定席で指定がないきっぷをお持ちの方は空席利用となります」といった案内放送がひっきりなしに流れる。自動放送装置の普及とPL法の影響からか、こうした放送がけたたましく響くようになったのが最近の日本の列車の特徴と友人と話すうちに、新函館北斗駅に到着。新幹線にあわせて開店している駅の売店で朝食の駅弁を購入し、新幹線に乗り込んだ。

新函館北斗の駅に停車していたのはJR北海道所属のH5系新幹線。JR東日本所属のE5系との違いは車体中央のラインがラベンダー色であることや、車内の床の模様などが一部異なるくらいであるが、それでも旅の気分を盛り上げること請け合いである。駅弁のおいしさも花を添えたことは言うまでもない。列車は新函館北斗駅を発車し、ぐんぐん加速していくが、気になったのが乗車率である。われわれが乗車した車両はわれわれ以外の客の数が3人。前日の「はやぶさ1号」の混雑と比べてはいけないが、早朝の列車に、乗り込んで、旅をしようなんて言う事をするのは首都圏の人くらいかなと思いたくもなってしまう。もっとも、在来線の特急列車より、定員は倍以上に増えているため、乗車率は低くても、前年の倍以上の人が青函トンネルを利用していると報道されている。

朝食の駅弁を食べ終えた頃、列車は木古内駅に到着。この駅の先で、在来線が合流、線路が3本になって青函トンネルを目指す。在来線特急に乗車したときに、この付近で青函トンネルについてのアナウンスが流れたが、新幹線でも新函館北斗発車後に、青函トンネルの案内が流れた。青函トンネルを含む82kmの区間は共用区間で、貨物列車とのすれ違いの際、積荷が崩れないように最高速度が制限されている。今でも、新幹線よりも貨物列車のほうが本数が多く、新幹線が遠慮がちに走っているようにも感じる。

新幹線になってから初めて青函トンネルをくぐる。列車の速度も、景色も変わらないはずであるが、新幹線で通る青函トンネルには、感慨もひとしおである。トンネルの中は高温多湿であり、すぐさま窓ガラスが曇る。これも在来線時代と変わらないはずであるが、こうした風景も楽しんでいた。新幹線はブレーキをかけながら坂を下って海底を目指し、海底の一番深いところで加速を始めて本州へ戻ってきた。

新函館北斗駅でちらついていた雪が、青森県では完全に雨になっていた。トンネルを抜けてすぐ、列車は減速を始め、「奥津軽いまべつ」駅に到着した。この駅は在来線時代は「津軽今別」と称していた駅で、お情け程度に列車が停車するだけであったが、新幹線になっていきなり14本も列車が停車する駅となった。在来線の津軽線「津軽二股」駅と、「道の駅いまべつ」という、三つの駅が一堂に会す大きな交通拠点と書きたいけれど、周囲には何もなく、観光名所からも離れた田舎の要塞である。
この駅の設置理由は、青函トンネルの保守基地および、緊急時の避難拠点。「はやぶさ10号」もこの駅で貨物列車を追い抜いた。列車は新中小国信号場で在来線と分かれ、再び加速して新青森駅を目指す。新青森到着前の乗り換え放送で、われわれが次に乗車する「リゾートしらかみ2号」の案内があり、これがうれしかった。

今日もこのまま乗っていれば帰宅できるところであるが、新青森でいきなり下車。多くの人がこの駅で乗車し、新幹線は東京を目指して去っていった。新幹線を降り、次の列車まで、30分あまり。駅の1階は青森県の物産はここで全て揃うという規模の売店群があるが、まだ開店前。ニューデイズで買い物をしたりしながら、新青森駅で過ごす。この駅も何もないところに要塞のように駅がぽつんと建っている。おまけにコンコースからホームに上がるエスカレーターがグリーン車側と反対に設置されていたり、駅前のレンタカー店の商売気が全くないなど、改善点がたくさん見つかるくらいゆっくり過ごせる駅という印象を持っている。

新青森駅の在来線ホームに降り、秋田行きの「リゾートしらかみ2号」に乗り込む。リゾートしらかみにはリクライニングシートと、ボックスシートの車両があり、今回はボックスシートの車両を利用した。ぐずついていた天候も、五能線に入る頃には回復し、晴れ間が見えてきた中で五所川原駅に到着した。ここで津軽三味線の奏者が乗り込み、車内でミニライブ。こうした仕掛けが、「リゾートしらかみ」の人気のひとつである。津軽三味線の演奏を聴いたところで、列車は鯵ヶ沢駅に到着。ここからしばらくの間、五能線のハイライト区間の日本海沿いを走行する。時折日が差す中、日本海の景色をゆっくりと楽しみながら列車は青森県の西海岸を進む。

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乗車した「リゾートしらかみ」くまげら編成

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千畳敷駅

鯵ヶ沢駅で乗車した車内販売員から「イカメンチ」なるものを購入し、景色だけでなく、地元の食も満喫した。そうこうしているうちに、列車は五能線最大の景勝地、「千畳敷」駅に停車。ここで景色を堪能できるように長時間停車を行う。われわれも列車を降り、日本海の荒波を見に行った。千畳敷駅を発車した列車はさらに海岸線を進み、深浦駅へ。この駅で秋田から来た「リゾートしらかみ1号」と交換する。われわれが乗っている2号はディーゼルカーの改造車の「くまげら」編成であるが、1号はこの夏にデビューしたハイブリッドカーの「ぶな」編成である。車両のデザインは、最近JR東日本などの車両のデザインを手がける奥山清行氏で、凝ったデザインが特徴的である。

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最新の「リゾートしらかみ」ぶな編成

深浦駅を発車しても、なお列車は海沿いを走行。これでもかというくらいに日本海側の景色を堪能できる。飽きが来ないところも、五能線の特徴かもしれない。列車は秋田県に入り、しばらくしていよいよ日本海とお別れをした。大いに景色を楽しむことができた。
能代駅で3号とも交換し、東能代駅からは幹線の奥羽本線に入る。ここで小休止をし、私も小休止。列車は秋田駅に向けこれまでよりもスピードを上げてぐんぐん進んでいった。

秋田駅に到着。5時間近くの「リゾートしらかみ」の旅が終わった。


posted by 安部ちゃん at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行・鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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